作業療法士が考える“安心できる居場所”ってどんなところ?

双極症Ⅱ型当事者で、作業療法士のおとです。
実は、公式Xで質問をいただきました。
“作業療法士が考える“安心できる居場所“ってどんなところ?”
双極症は、気分の波によって生活のペースが大きく変わる病気です。
病気と付き合っていく上で、どうしても社会や他者との関わりが少なくなってしまいがちですよね。
「安心していられる場所がわからない」「居場所がないように感じる」と思う方も少なくありません。
今回は、作業療法士の視点から「安心できる居場所」とはどういうものか、また、その見つけ方について一緒に考えてみたいと思います。
“安心できる居場所”とは?
私が考える「安心できる居場所」とは、心と体が少しでも落ち着き、「自分はここにいてもいい」と思える空間や人との関わりのことです。
にぎやかな場所や、誰かと話す場所だけが居場所になるわけではありません。
- 自分を飾らずにいられる場所
- 無理をしなくても受け入れてもらえる場所
- 何もしなくても責められないと感じられる場所
「自分らしく居られる場所」こそ、日々の回復や安定につながっていくことがあるでしょう。
うつ状態のときの“安心できる居場所”
うつ状態のときは、外に出る気力がわかず、「どこにも行けない」「誰にも会いたくない」と感じることもあるでしょう。
そんなときの“私の考える安心できる居場所”は、
- 何も考えずにぼんやりと座っていられる布団や椅子の上
- 好きな飲み物を口にするだけで、少しほっとできる時間
- SNSでの双極症当事者による優しい言葉
うつ状態だと、焦燥感や不安に駆られがち。SNSを見ると、当事者の状態と見比べて落ち込むこともあるでしょう。
しかし、個々で症状は異なりますし、比べてもいいことはありません。
外に出られなくても、言葉にできなくても、「安心」できるあなただけの小さな居場所を見つけたいですね。
安心できる居場所の見つけ方
安心できる居場所は、人によっても、日によっても異なります。
自分にとって「楽になれる場所ってどこだろう?」と、考えてみてください。
- 誰とも話さなくてもいい空間がほしいのか
- 静かに音楽や自然の音を聴いていたいのか
- 同じような悩みを持つ人と、ゆるやかにつながりたいのか
病院やデイケアはもちろん、地域の支援機関やSNSでのつながりなど、選択肢はさまざまあります。
1人で過ごすのはもちろん、友人や理解してくれる支援者と過ごすこともいいかもしれません。
最初は難しく感じても、少しずつ「ここなら大丈夫」と思える場が見つかっていくはずです。
まとめ
安心できる居場所は、決して“特別な場所”である必要はありません。
このページを読んでくださっている今も、自分の心に目を向ける時間になっているかもしれません。
ネット心理教育のゼミやワークに参加することも一つ。
ネット心理教育のオープンチャットに参加するのも居場所づくりに最適だと思います。
焦らず、比べず、少しずつ。
あなた自身のペースで、「安心できる居場所」見つけていきましょう。
参考サイト
・https://kinot40.secand.net/file/3-07.pdf
・双極症と付き合うために
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