双極症(双極性障害)と睡眠:朝の生活リズムを整える

目次

不眠の原因、朝の生活リズムの乱れかもしれません

年末年始が近づいていますね。生活リズムが見られやすいので注意が必要です。
普段から睡眠に悩まれ、睡眠薬を飲んでいても眠れない方もいるでしょう。
ひょっとすると、知らない間に生活リズムが乱れているかもしれません。
今回は、朝できる生活リズムの整え方を考えていきましょう。

トリプトファン・セロトニン、メラトニンを万遍なく摂ろう!

トリプトファンは食事で摂取する

・必須アミノ酸の一種: 体内で合成できず、食事から摂取する必要がある栄養素です。
幸せホルモンの原料: トリプトファンは、脳内で「セロトニン」という神経伝達物質に変換されます。セロトニンは、心の安定や幸福感をもたらすことから、「幸せホルモン」と呼ばれています。
メラトニンの原料となって夜間睡眠を誘い、気分や感情をコントロールして心の安定を保つことができます。

トリプトファンを多く含む食材
  • 豆腐、納豆、味噌、しょうゆなどの大豆製品
  • チーズ、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品
  • 米などの穀類
  • ごま、ピーナッツ、卵、バナナなど

セロトニンを作るために光を浴びる!

セロトニンは、脳内の神経伝達物質で、精神を安定させ、心身をリラックスさせる働きがあります。
別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、心と身体を安定させ、幸せを感じやすくする働きがあるとされています。

セロトニンが不足して起こること

  • イライラや不安・恐怖などのストレスを感じやすくなる
  • 意欲や集中力の低下、気分の落ち込みなど心が不安定になる
  • 自律神経の調節機能のほか、めまいや頭痛など体の不調にもつながる

セロトニンを増やすには?

日光を浴びる:1日15~30分程度の日光を浴びる。朝の散歩がオススメ。
よく噛む:噛むことで血中セロトニン濃度が増加します。
トリプトファンを含む食品を食べる
ビタミンB6を摂取するトリプトファンからセロトニンを合成する際にビタミンB6が必要となります。玄米や牛、豚、鶏のレバー、マグロや鰹の赤身などに含まれています。

メラトニンで体内時計を調節!

メラトニンは、睡眠や覚醒のリズムといった体内時計を調節する働きがあります。
朝起きて光が目に入ってから14〜16時間後に分泌され、心身をリラックスモードにすることで、自然な眠りを促す働きをしています。
先ほどお伝えした、「トリプトファン」を原料として合成されるため、体内では生成されません。朝食を摂りましょう。
また、15~30分ほど朝日を浴びることでメラトニンの分泌がスタートするようにでき、夜の快眠を促すことができます。曇りや雨の日でも十分分泌されますよ。

まとめ

不眠を改善するためには、朝の生活リズムや過ごし方を見直す必要があるでしょう。
決まった時間に起きる。必ず朝食を摂って栄養補給。可能であれば朝日を浴びる。
当たり前にできるようになると、睡眠の質に変化がみられるかもしれません。ぜひ試してみてください。

参考サイト

「トリプトファン」を摂って、しあわせホルモン「セロトニン」を増やそう! | 山梨県厚生連健康管理センター
セロトニン | e-ヘルスネット(厚生労働省)
メラトニン | e-ヘルスネット(厚生労働省)

コラムの更新をメールで通知

メールアドレスを登録すれば、コラム更新をメールで受信できます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

作業療法士(OT)で双極性障害Ⅱ型当事者。妻と猫の3人暮らし。
最近短時間就労を始める。
作業療法士という医療職として、双極症の知識や個人でも行える作業療法の技術をお伝えできればと思っています。少しでもお役に立てると嬉しいです。

目次