「双極症の動画図書館」とは?

コラム①|コンセプト編

NPO法人ネット心理教育ピアサポート

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順番でも、気になるテーマからでも。
あなたのペースで学べる、双極症の“動画の全集”です。

双極症の動画図書館』は、双極症について、当事者・ご家族・周囲の方が安心して学べるように、短い動画解説コラムを「図書館の本棚」のように整理して届ける心理教育の取り組みです。

目次

書店では見かけなくなった「全集」のように

リアルの書店では、以前ほど「全集」を見かけなくなりました。たとえば『日本文学全集』のような、ひとつのテーマを体系的に学べる本の並びです。

けれども図書館に行くと、全集は意外とそろっていたりします。棚の前に立つと、第一巻から順番に読みたくなる人もいれば、気になる作家の巻から手に取る人もいるでしょう。

どちらの読み方も、間違いではありません。順番に読むことで全体像が見えます。気になる一冊から読むことで、今の自分に必要な言葉に早く出会えます。

『双極症の動画図書館』は、この「全集の読み方」をヒントに考えた学びの場です。

なぜ、双極症には「動画図書館」が必要なのか

双極症は、うつ状態だけでなく、躁状態・軽躁状態、睡眠や生活リズム、再発予防、薬、主治医とのコミュニケーション、家族や周囲との関わりなど、学ぶべきテーマが広い病気です。

一方で、病気を理解し、治療や生活の工夫に取り組むことは、再発予防やQOL(生活の質)を支えるうえで大切だとされています。心理教育が重視される理由は、ここにあります。

しかし実際には、心理教育にはいくつかの壁があります。

  • 最初から学ぼうとすると、途中でくじけてしまい、全体が見えない。
  • 気になるところを「つまみ食い」すると、全体のつながりが見えにくい。
  • もっと詳しく知りたくても、その先は専門家向けの情報になってしまいがち。
  • 医療機関で心理教育を実施するには、時間・人員・準備の負担が大きい。

世界的によく知られたバルセロナ・プログラムも全21回で構成されています。内容が体系的である一方、当事者・家族にとっても、実施する医療者にとっても、負担が小さいとは言えません。

その課題への、私たちの答え

そのひとつの答えが、『双極症の動画図書館』です。

双極症の動画図書館では、双極症について安心して学べるように、短い5分程度の動画を「本棚」のように整理して並べます。

1本ごとにテーマを絞って短くまとめることで、初めて学ぶ人にも入りやすくします。順番に見れば全体像がつかめ、気になるテーマから見れば今の自分の課題にすぐアクセスできます。

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順番に学べる

本棚から本を順に読むように、双極症の全体像を少しずつつかめます。

テーマから選べる

睡眠、薬、再発予防など、今気になるテーマから見ることもできます。

深掘りできる

本編で入口をつくり、必要に応じて詳しい学びへ進めるようにします。

動画+解説コラム

動画でつかみ、ホームページのWeb解説コラムを読み返すことで、理解を深めやすくします。

動画図書館のポイントと学び方を一目で示した1枚解説

動画でつかみ、コラムで深める

動画は、短く、わかりやすく、最初の入口として使いやすい形式です。一方で、あとから確認したいことや、診察前に整理したいことは、動画だけでは残しにくい面があります。

そこで動画図書館では、動画とWeb解説コラムを連動させます。

  1. 動画で学ぶ
  2. コラムで整理する
  3. 必要なテーマを深める
  4. 診察や生活に活かす

つまり、動画図書館は「見るだけの教材」ではありません。当事者・家族・支援者が、自分のペースで理解を深めていくための学習基盤です。

本編を順番に学ぶ流れと、気になるテーマを深掘りする流れをつなぐ概念図

私たちが目指すもの

私たちが目指しているのは、必要な人が、必要なときに、安心して双極症を学べる場所をつくることです。そして習得した学びを自分自身の治療に生かすことです。

双極症について学ぶことは、自分を責めるためではありません。自分の変化に気づき、主治医と相談し、生活を守るための手がかりを増やすことです。

また、心理教育は、特別な人だけのものではありません。診断を受けたばかりの人にも、長くつきあってきた人にも、ご家族や周囲の方にも、学び直しの機会があってよいはずです。

全ての当事者に心理教育を。
学びが必要な人に、学びやすい形で届けていきます。

次回予告ー『双極症の動画図書館』目録の紹介

次回のコラムでは、この『動画図書館』を構成する全30回の本編について、全体像と見どころを紹介します。どのようなテーマが並び、どんな順番で学べるのかを、より具体的にご案内する予定です。

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ご利用にあたって

この動画シリーズと解説コラムは、診断や治療方針を決めるためのものではありません。双極症の理解を助け、主治医との相談につなげるための心理教育教材です。

薬の中止・変更、治療方針の変更は、必ず主治医に相談してください。つらさが強いとき、衝動性が高まっているとき、自傷や希死念慮があるときは、早めに医療機関や相談窓口につながってください。

参考文献・参考資料

  1. 日本うつ病学会気分障害の治療ガイドライン検討委員会・双極性障害委員会. 日本うつ病学会診療ガイドライン 双極性障害(双極症)2023. 東京: 日本うつ病学会; 2023.
  2. Colom F, Vieta E, Scott J. Psychoeducation Manual for Bipolar Disorder. Cambridge: Cambridge University Press; 2006.
  3. Colom F, Vieta E, Martínez-Arán A, et al. A randomized trial on the efficacy of group psychoeducation in the prophylaxis of recurrences in bipolar patients whose disease is in remission. Arch Gen Psychiatry. 2003;60(4):402-407.
  4. Bond K, Anderson IM. Psychoeducation for relapse prevention in bipolar disorder: a systematic review of efficacy in randomized controlled trials. Bipolar Disord. 2015;17(4):349-362.
  5. Rabelo JL, Cruz BF, Ferreira JDR, Viana BM, Barbosa IG. Psychoeducation in bipolar disorder: A systematic review. World J Psychiatr. 2021;11(12):1407-1424.
  6. NPO法人ネット心理教育ピアサポート ゼミ参加者向け解説書

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この記事を書いた人

NPO法人ネット心理教育ピアサポート 代表
双極性障害、ADHD当事者で薬剤師。
起業と株式上場経験あり。

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