双極症の研究の第一人者加藤忠史先生の足跡と双極症を学ぶ動画・著作ガイド

NPO法人ネット心理教育ピアサポート 理事長 薬剤師 藤田剛(窓師)

目次

加藤忠史先生について

加藤忠史先生は、双極症(双極性障害)の病態解明と診療・啓発に長く取り組んできた精神科医・研究者です。 現在は、順天堂大学大学院医学研究科 精神・行動科学/医学部精神医学講座の主任教授として、臨床・研究・教育に携わっています。

加藤先生は、東京大学医学部を卒業後、滋賀医科大学、東京大学医学部附属病院、理化学研究所などを経て、2020年4月に順天堂大学医学部精神医学講座の主任教授に着任しました。 また、同年9月から順天堂大学気分障害センターのセンター長を務めています。

日本うつ病学会では理事を務め、同学会の双極性障害委員会委員長としても活動されています。 現在、同学会の委員会ページでは「双極症委員会」として、当事者・家族向けの解説書「双極症とつきあうために」や、睡眠・覚醒リズム表、ライフチャート、ソーシャル・リズム・メトリックなどの資料が公開されています。

加藤先生の活動の特徴は、双極症を「本人の性格」や「気の持ちよう」としてではなく、医学的・科学的に理解しようとする点にあります。 研究面では、ゲノム、細胞、動物モデル、脳画像、死後脳研究など、さまざまな方法を用いて、双極症の原因解明と診断・治療法の開発を目指してきました。

主な肩書・活動

項目内容読者向けの意味
現在の主な所属順天堂大学大学院医学研究科 精神・行動科学/医学部精神医学講座 主任教授大学病院での臨床・教育・研究を担う立場です。
臨床活動順天堂大学気分障害センター センター長双極症やうつ病など、気分障害の診療・支援に関わる立場です。
学会活動日本うつ病学会 理事/双極性障害委員会委員長日本で双極症の診療・啓発・資料作成に関わる重要な役割です。
研究分野精神医学、神経科学、生物学的精神医学、双極症研究双極症を脳・身体・生活の両面から理解するための研究を進めています。
啓発活動一般向け著書、講演、YouTube動画、対談、学会資料作成など専門家だけでなく、当事者・家族にも届く形で情報発信を続けています。

代表的な著書

加藤先生は、専門家向けの医学書だけでなく、当事者・家族・一般読者にも読める新書や解説書を多数執筆しています。 ここでは、双極症を学ぶうえで特に関連の深い著書を中心に紹介します。

書名出版社・刊行年位置づけ読者にとっての使いどころ
『双極症 第4版 病態の理解から治療戦略まで』医学書院、2023年専門家向け・本格的な総説書双極症の概念、疫学、症状、診断、治療、薬理、ゲノム研究、病態仮説などを幅広く扱う本です。 医療職・支援者・深く学びたい当事者向けです。
『双極性障害[第2版]――双極症Ⅰ型・Ⅱ型への対処と治療』筑摩書房、2019年一般向け・当事者家族向けの新書双極症の基本、診断、治療、社会生活、復職、自殺予防、心理教育などを学ぶ入口になります。 当事者・家族が最初に手に取りやすい一冊です。
『うつ病治療の基礎知識』筑摩書房、2014年うつ病・気分障害を理解するための解説書うつ病の診断・分類・治療に加えて、双極性障害の診療や心理社会的治療にも触れています。 「うつ病と双極症の違い」を考える補助資料になります。
『躁うつ病とつきあう』日本評論社、1998年初期の一般向け著書加藤先生が、双極性障害を多くの人に知ってもらうために書いた初期の一般向け著書です。 双極症啓発の出発点の一つとして位置づけられます。
『「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか』講談社ブルーバックス、2023年精神疾患全体を脳科学から学ぶ一般向け書籍うつ病、双極症、統合失調症、発達障害など、さまざまな精神疾患を脳科学の視点から理解する本です。 双極症を広い精神医学・神経科学の文脈で理解したい方に向いています。

加藤忠史先生の双極症関連YouTube動画・対談・インタビュー一覧

双極症についての動画は、インターネット上に多くあります。 しかし、医学的に信頼できる情報、当事者に届きやすい情報、研究の最前線を伝える情報は、必ずしも同じではありません。

加藤先生の動画や対談は、双極症を「脳の病気として理解する」研究的な視点と、 「当事者が治療や生活にどう取り組むか」という実践的な視点の両方をつなぐ資料として役立ちます。 そのため、本ページでは、講演動画、対談、インタビュー、Shortsをまとめて紹介しています。

双極症について学ぶとき、信頼できる専門家の講演や対談は大切な入口になります。 ここでは、双極症研究の第一人者である加藤忠史先生の講演動画、対談、インタビュー、YouTube Shortsを一覧で紹介します。

内容は、当事者・家族が見やすい市民公開講座から、支援者・医療福祉職・研究関係者向けの専門的な座談会まで含んでいます。 まずは気になるテーマから見てみるのがおすすめです。

見る順番の目安

  • 双極症を初めて学ぶ方:市民公開講座「双極症の診断」「双極症の治療」から
  • 働き方に関心がある方:双極はたらくラボの対談・インタビューから
  • 研究の最前線を知りたい方:視床室傍核やモデルマウスの動画から
  • 専門職・支援者の方:医学界新聞の座談会や研究インタビューも参考になります

ご注意ください。
この記事は、双極症について学ぶための動画・記事紹介です。 診断や治療を自己判断するためのものではありません。 気分の波、睡眠の乱れ、服薬の悩み、希死念慮などがある場合は、主治医や医療機関に相談してください。

通常の講演動画・解説動画

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研究最前線 双極症は気の持ちようではない サムネイル

双極症は「気の持ちよう」ではない!「脳の細胞の病気」だ! 原因部位「視床室傍核」を世界に発表

形式:講演・解説動画

講師:加藤忠史先生

所属・立場:順天堂大学大学院医学研究科 精神・行動科学/医学部精神医学講座 主任教授

双極症を「気の持ちよう」ではなく、脳・細胞レベルの疾患として説明する動画です。視床室傍核、ミトコンドリア、カルシウムシグナル、リチウムなどの研究的背景を学べます。

基礎講座 JDCメンタルヘルスセミナー サムネイル

JDCメンタルヘルスセミナー 2023.2.25「双極性障害の理解を深める」加藤 忠史 氏

形式:講演動画

主催・関連:日本うつ病センター関連セミナー

講師:加藤忠史先生

双極性障害の理解を深めるための講演です。一般向け・支援者向けの基礎資料として使いやすい内容です。

市民公開講座 双極症の診断 サムネイル

①双極症の診断 うつ状態を引き起こすもう一つの病気―知っていますか?双極症―

形式:講演動画

主催:2025年世界双極症デー オンライン市民公開講座

総合司会・演者:加藤忠史先生

うつ状態の背景に双極症がある場合を学ぶ入口です。うつ病と双極症の違い、診断の考え方を知るうえで有用です。

市民公開講座 双極症の治療 サムネイル

②双極症の治療 うつ状態を引き起こすもう一つの病気―知っていますか?双極症―

形式:講演動画

主催:2025年世界双極症デー オンライン市民公開講座

総合司会・演者:加藤忠史先生

双極症の治療について学ぶ動画です。薬物療法、治療継続、再発予防などの基本を整理する資料として使えます。

市民公開講座 双極症とともに生きる サムネイル

③双極症とともに生きる うつ状態を引き起こすもう一つの病気―知っていますか?双極症―

形式:講演・対話動画

主催:2025年世界双極症デー オンライン市民公開講座

総合司会・演者:加藤忠史先生

「双極症とともに生きる」をテーマに、生活や社会参加を考える内容です。当事者・家族にとって見やすい導入動画です。

総合講座 そのうつ症状、双極症ではありませんか サムネイル

「そのうつ症状、双極症ではありませんか?~皆が知っているうつ、よく知られていない躁~」

形式:市民公開講座

主催:2026年世界双極症デー オンライン市民公開講座

総合司会・演者:加藤忠史先生

双極症の診断、治療、Q&Aを含む総合的な市民公開講座です。うつ症状から双極症を考える入口として有用です。

病態研究 原因部位を特定 サムネイル

双極症(双極性障害)の診断・治療法につながる原因部位を特定〖加藤忠史先生〗

形式:解説動画

制作・チャンネル:双極はたらくラボ関連動画

出演:加藤忠史先生

視床室傍核研究、双極症とADHDなどの併存、病名表現などを扱う動画です。研究成果を一般向けに紹介する補助資料として使えます。

モデル動物 60秒でわかるモデルマウス サムネイル

60秒でわかる? うつ状態を繰り返すモデルマウスで双極性障害の原因が見えてきた

形式:短時間解説動画

制作・関連:理化学研究所関連動画

モデルマウスを用いた双極性障害研究を短く紹介する動画です。専門的内容の入口として使いやすい動画です。

研究講演 うつ病を解明せよ サムネイル

うつ病を解明せよ!―加藤忠史

形式:講演動画

制作・関連:うつ病・認知症コンソーシアム関連

うつ病・気分障害を脳科学の観点から考える講演です。双極症そのものだけでなく、気分障害全体の研究文脈を理解する資料になります。

対談・インタビュー・座談会

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就労対談 双極症で働き続けるには サムネイル

双極症(双極性障害)で「働き続ける」には?国内研究の第一人者『加藤忠史先生』に聞く

形式:対談動画

聞き手:松浦秀俊さん

所属・立場:双極はたらくラボ編集長/双極性障害の当事者

リモートワーク、生活リズム、昇進、病気の開示、併存症など、双極症と働き方を具体的に扱う対談です。就労支援や職場理解の導入として使いやすい動画です。

就労
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双極症と働く

双極性障害の方は普通に働ける?

形式:インタビュー記事

聞き手:松浦秀俊さん

所属・立場:双極はたらくラボ編集長/双極性障害の当事者

双極症があっても働けるのか、病気をどうコントロールするのかを考えるロングインタビュー第1回です。

仕事選び
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仕事選び

双極性障害に向いている仕事

形式:インタビュー記事

聞き手:松浦秀俊さん

所属・立場:双極はたらくラボ編集長/双極性障害の当事者

「向いている仕事」を固定的に決めず、本人の特性、体調の波、環境調整から考える内容です。

開示
記事で読む
開示と働き方

双極性障害のオープン・クローズと働き方

形式:インタビュー記事

聞き手:松浦秀俊さん

所属・立場:双極はたらくラボ編集長/双極性障害の当事者

病気を職場に伝えるかどうか、障害者雇用か一般雇用かという現実的な悩みを扱います。

研究背景
記事で読む
研究の背景

「双極性障害は“よく治る病気”」と考えていた

形式:インタビュー記事

聞き手:松浦秀俊さん

所属・立場:双極はたらくラボ編集長/双極性障害の当事者

加藤先生が双極症研究に向かった背景を知ることができる回です。

身体疾患として
記事で読む
身体の病気として

双極性障害は数多くある身体の病気の1つ

形式:インタビュー記事

聞き手:松浦秀俊さん

所属・立場:双極はたらくラボ編集長/双極性障害の当事者

双極症を特別視しすぎず、身体の病気の一つとして理解する視点が示されます。

対談 晴れ時々くもり サムネイル

晴れ時々くもり 〜気分障害と脳科学〜

形式:対談動画

対談相手:絲山秋子さん

所属・立場:作家/芥川賞作家

理研BSI創立20周年記念企画です。作家と研究者の対話として、気分障害と脳科学をやわらかく学べます。

家族向け 患者さんとその家族へのメッセージ サムネイル

患者さんとその家族へのメッセージ

形式:動画インタビュー

制作・チャンネル:うつ病・認知症コンソーシアム(CDD)

聞き手:動画概要欄では明記確認できず

患者さんと家族に向けた短いメッセージ動画です。家族向け導線として追加しやすい内容です。

専門家向け
座談会記事
精神疾患のメカニズム

精神疾患のメカニズム解明に挑戦する

形式:座談会記事

座談会参加者:加藤忠史先生、池田匡志先生、塩飽裕紀先生

所属・立場:池田匡志先生:名古屋大学大学院医学系研究科精神医学講座 教授/塩飽裕紀先生:東京科学大学大学院医歯学総合研究科精神行動医科学分野 准教授

ゲノム解析、分子病態、神経回路など、精神疾患研究の最前線を知る専門家向け座談会です。

研究論
座談会記事
臨床と基礎研究

ベッドとベンチの相互協力でめざす 精神医学研究の発展

形式:座談会記事

加藤先生の役割:司会

精神医学における臨床と基礎研究の橋渡しを扱う座談会です。

研究支援 英米で精神疾患研究を支援しているのは サムネイル

英米で精神疾患研究を支援しているのは?

形式:動画インタビュー

制作・チャンネル:うつ病・認知症コンソーシアム(CDD)

精神疾患研究を社会がどう支えるかを考える補助資料です。研究費・寄付文化の説明にも使えます。

診断研究 脳を診断する方法が必要 サムネイル

脳を診断する方法が必要

形式:動画インタビュー

制作・チャンネル:うつ病・認知症コンソーシアム(CDD)

加藤先生の当時所属:理化学研究所 脳科学総合研究センター 精神疾患動態研究チーム

精神疾患の診断を、症状だけでなく脳や生物学的指標から考える必要性に触れる動画です。

治療開発 今後の原因解明と治療法について 後編 サムネイル

今後の原因解明と治療法について(後編)

形式:動画インタビュー

制作・チャンネル:うつ病・認知症コンソーシアム(CDD)

原因解明と治療法開発の今後について語るインタビュー動画です。

うつ病研究 現代のうつ病研究の課題 サムネイル

現代のうつ病研究の課題

形式:動画インタビュー

制作・チャンネル:うつ病・認知症コンソーシアム(CDD)

うつ病研究の課題を扱うインタビュー動画です。気分障害全体の研究課題を理解するうえで参考になります。

YouTube Shorts

分類 画像 内容 リンク
Shorts Explanation of the causes of bipolar disorder サムネイル

Explanation of the causes of bipolar disorder. Relief for those affected.

形式:YouTube Shorts

関連元:双極症の診断・治療法につながる原因部位を特定〖加藤忠史先生〗

双極症の原因理解に関する短い動画です。長い講演を見る前の導入として使いやすいです。

Shorts Working long-term with bipolar disorder サムネイル

Working long-term with bipolar disorder

形式:YouTube Shorts

関連元:双極症で「働き続ける」には?加藤忠史先生に聞く

双極症と長く働くことに関するショート動画です。就労支援や職場理解の導入として、元の対談動画とセットで紹介すると使いやすいです。

Shorts Reason for changing from bipolar disorder サムネイル

Reason for changing from bipolar disorder to bipolar disorder

形式:YouTube Shorts

内容の目安:「双極性障害」から「双極症」への呼称変更に関する短い解説

病名・呼称に関心を持つ入口になります。コラムでは、「障害」という言葉に抵抗がある人にも届きやすい表現として、呼称変更の背景説明と一緒に使うと自然です。

まとめ

このコラムは2026年7月2日現在の情報に基づいています。加藤忠史先生の今後のご活躍により新たな情報によって更新される可能性があるかと思います。また、ネット上の検索が不十分のため情報に不完全な部分がある可能性があることをお含みおきください。

一方で、動画や記事で学んだ内容をそのまま自分の診断や治療に当てはめるのではなく、気になる点は主治医や支援者と相談しながら整理していくことが大切です。

著作権・リンク掲載について

本記事で紹介している動画、サムネイル画像、記事、講演資料等の著作権は、各動画の投稿者、制作団体、出版社、著者、その他の権利者に帰属します。 本記事は、双極症について学ぶための情報整理を目的として、公開されている動画・記事へのリンクと、内容の短い紹介・要約を掲載しています。 動画本編、記事本文、画像、資料等を転載・複製・改変するものではありません。

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参考リンク・参考文献

本記事は、加藤忠史先生の公開プロフィール、所属機関・学会の公開資料、出版社の書籍情報、 および公開されている動画・記事をもとに、双極症を学ぶための案内として作成しました。

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この記事を書いた人

NPO法人ネット心理教育ピアサポート 代表
双極性障害、ADHD当事者で薬剤師。
起業と株式上場経験あり。

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